コミューン
commune フランス中世の自治都市。イタリアのコムーネにやや遅れて12世紀に北フランスを中心に成立。本来は相互扶助にもとづく平和を誓約しあった住民の共同体で,社会の混乱や領主権の乱用に対して,秩序の安定を守るため,市民が相互扶助を誓約して団結し,王または領主から特許状により社団として公認されたものである。一般に市長などを選出して自治行政を行い,裁判権も一部独立して有したが,相互扶助の原則はギルドにより厳格に守られた。13世紀以降王権の干渉が強まり,百年戦争の混乱のうちに衰退した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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