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古代社会(こだいしゃかい)

ancient society モーガンのこの名の著述では原始社会が扱われているが,一般に歴史家は原始社会に続き,中世,近世に先行する時代の社会の意味に使う。古代,中世,近世の時代区分は,近世西欧で一般文化史の見地から生まれたものである。ヨーロッパでは三つの時代の社会構成の差異が,ギリシア・ローマの古典古代の奴隷制,中世の農奴制,近世の資本主義社会の賃労働によってはっきりしている。史的唯物論は古代社会すなわち奴隷制社会とするが,アジアにおいては奴隷制度がギリシア・ローマのように発展しなかったため,この史観に立つ人々の間でも,例えば中国の古代社会をどの時代に置くかについては,学者の見解が一致していない。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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