個人主義(こじんしゅぎ)
individualism 社会の基礎に個人を置き,個人の独立と活動の自由を尊重して,国家・社会の統制や集団の束縛を斥ける考え。近代ヨーロッパにおいて,一方では集団主義が貫かれていた中世封建社会の解体による社会の変化,他方ではルネサンスの人間解放,宗教改革におけるカルヴァン主義の登場などの意識的変化を受けて発展し,近代市民社会の基本原理となり,自由主義を育成した。その後,大衆社会状況においては個人主義が政治への無関心を助長するなど,その弊害も指摘されている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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