国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)(こくれんなんみんこうとうべんむかんじむしょ)
Office of the United Nations High Commissioner for Refugees 難民の保護と救済にあたる国連総会の補助機関。第二次世界大戦による難民の保護と救済を目的として暫定的に設立された国際難民救済機関は,初期の任務を終え,1949年に国連難民高等弁務官事務所に再編された。避難先での雇用や教育など難民に保護を与えることを任務とするが,本国への自発的帰還や第三国への定住も支援する。本来,政治的理由で迫害を受け,国外に避難している難民の保護,救済にあたるが,国内避難民の保護や援助を行う場合もある。ただし,湾岸戦争の際,イラク国内クルド人の救済のような強制的介入による国内避難民救済は例外的措置。本部所在地はジュネーヴ。世界各地100カ所に地域事務所を設置。91年から2000年まで緒方貞子が難民高等弁務官を務めた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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