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高句麗(こうくり)

?~668 朝鮮半島北部から中国東北部にかけて北朝鮮に扶余(ふよ)族が建てた国。紀元前後,_佳江(とうかこう)流域を中心に部族連合国家を形成しはじめ,後漢末に遼東の公孫氏(こうそんし)の討伐を受けて,209年鴨緑江中流域に移り,丸都(がんと)城を築いた。ここで部族組織を再編成して立ち直り,中国の混乱期に乗じて313年,楽浪郡を陥れ,427年以降平壌(へいじょう)を都とした。最盛期は4世紀末から6世紀初めまでの広開土王(こうかいどおう),長寿王,文咨王(ぶんしおう)3代で,朝鮮半島の大半と遼東とを勢力圏に入れ,中国の南北両朝に通交して文物の輸入に努め,中国東方における最大強国であった。やがて突厥(とっけつ)と通じ,7世紀になって隋,唐の遠征をたびたび受け,よく抵抗したが,668年唐・新羅連合軍に滅ぼされた。都城のあった輯安(しゅうあん)(現,中国吉林省集安)一帯や平壌付近には古墳が多く残存し,ことにその壁画は高句麗の生活風俗を知る好資料である。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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