軍人皇帝(ぐんじんこうてい)
軍隊に擁立されて立った古代ローマの皇帝,僭称(せんしょう)者。セウェルス朝の軍隊強化による支配の結果,軍隊が専横になり,セウェルス朝最後の皇帝アレクサンデル殺害後,ローマ帝国は235~284年に政治的・軍事的混乱に陥った。この間に26人もの皇帝やその僭称者が立った。大部分は暗殺や戦争で倒れ,諸帝は元老院議員など富裕階級の財産を没収し,兵士を騎士階級に昇進させ,支配階層の交替を招いた。ディオクレティアヌスによって混乱は終わった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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