マリ帝国(マリていこく)
Mali 13世紀から15世紀半ばまで,西アフリカ,現マリ共和国とほぼ重なる広範な地域で勢力をなしたマンデ系民族による国家。創設は伝説的英雄スンジャータによる。歴代の王は早くからイスラームを受け入れていたとされ,最盛期を現出した14世紀前半のマンサ・ムーサは数千人もの従者を引き連れメッカに巡礼したという。マンデ系民族は商業を盛んに行い,ニジェール河畔のトンブクトゥ,ジェンネが北からの岩塩や布地,南からの金,奴隷の交易で栄えた。この交易への課税が経済基盤。帝国というが,中央集権体制が確立していたわけではない。首都はニジェール川上流部のニアニという説がある。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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