メソアメリカ文明(メソアメリカぶんめい)
Mesoamerican Civilization 現メキシコの中央・南東部と中央アメリカの一部に成立した高文化。この地域に,紀元前3千年紀末,トウモロコシやマメを栽培する集約農耕が成立し,紀元前2千年紀末には体系的宗教を唱える祭祀センターが発生した。以後オルメカ,テオティワカン,マヤ,トルテカ,アステカなどの諸文明があいついで成立した。この概念の提唱者ポール・キルヒホフによれば,メソアメリカを構成する基本的文化要素には,ピラミッド=神殿複合,球技(場),文字と絵文書,数の表記,いくつかの暦法,チナンパ(浮畑)耕作のほか,トウモロコシ,トウガラシ,マメ,カボチャの栽培植物などがある。メソアメリカは,同じく高文化を達成した中央アンデスおよび両者の間にある中間地域とあわせて,核アメリカと呼ばれる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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