ミレトス
Miletos イオニア南部の重要なポリス。ミケーネ文明の時代すでに先住カリア人にまじってギリシア人の定住がなされたらしい。植民時代には,前7世紀末以降,黒海沿岸に多数の植民市を建設し,ナイル・デルタにナウクラティスの基礎を置いた。前6世紀初め僭主(せんしゅ)が現れ,ついで貴族と平民の抗争が続いた。ペルシア戦争のきっかけとなったイオニアの反乱では指導的役割を演じたが,ラデ沖の海戦に敗れて(前494),市はペルシアの手中に落ち,以後衰えた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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