猛安・謀克(もうあん・ぼうこく)
金代の行政,軍事両面を兼ねた制度,また官名。300戸を1謀克,10謀克を1猛安とする2級行政組織に,1謀克から100人の兵を徴する軍事組織を重ねたもの。猛安・謀克はまた,行政組織の長であるとともに,軍隊の長でもあった。太祖阿骨打(アグダ)はこの部族的軍事制度を組織化し,軍人たる女真(じょしん)人,契丹(きったん)人に適用した。金の華北進出後は州県制と併用された。猛安は千を意味するming-kan,謀克は族長を意味するmukeという女真語の音訳。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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