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ナーランダー

インドの仏教僧院跡。ビハール州南部,ラージャグリハの近くにある。前5世紀頃の仏典にも言及されるが,現在の遺構はグプタ期以降のものである。グプタ朝後期のナラシンハグプタやハルシャ・ヴァルダナ,パーラ朝の保護を受け,仏教教学の中心として栄えた。法顕(ほっけん)をはじめとする中国僧も訪れ,特に7世紀の玄奘(げんじょう)と義浄(ぎじょう)は長期にわたって滞在し,サンスクリットと仏教学を学んだ。パーラ期にジャワのシャイレーンドラ朝の王により僧院が建立されるなど,東南アジアとの関係も深かった。13世紀初めにムハンマド・バーフティヤール・ハルジーの攻撃を受け焼失した。パーラ期の大ストゥーパなどが発掘されており,現在も調査が続けられている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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