ナーナク
1469~1538/39 インドの宗教改革者。シク教の開祖。ラホール近郊の村の会計兼農民の子として生まれ,父の職を継いだ。30歳頃,家を捨て,生涯にわたってインド内外の諸国を巡歴し,讃歌をつくり,ムスリム出身の弟子の楽器に合わせてそれを歌った。彼はカビールの感化を強く受け,唯一の神への信愛と献身によって,ヒンドゥーとムスリムの区別も,カーストの区別もなく解脱(げだつ)できるとし,カースト差別を否定し,ヒンドゥー教とイスラームの橋渡しを図った。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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