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如来蔵(にょらいぞう)

「如来の胎(たい)」という意味で,すべての衆生(しゅじょう)が仏となる可能性を本来的に具えているとする大乗仏教思想。『涅槃経』(ねはんぎょう)では,「一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょうしつうぶっしょう)」と表現され,人間の本性は本質的に清浄で仏と変わりないが,外からの煩悩(ぼんのう)にたまたま汚されたのだと説く。マイトレーヤ(弥勒(みろく))の『究竟一乗宝性論』(くきょういちじょうほうしょうろん)が重要で,中国では『大乗起信論』が典拠とされる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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