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日韓協約(にっかんきょうやく)

日本の韓国に対する保護権確立のため,(1)1904年8月,(2)05年11月,(3)07年7月に日本と韓国との間で締結された3協約。日清戦争ののち,満洲,朝鮮へ進出してきたロシアに対抗して朝鮮を確保し,政治上,軍事上の保護権を収め,経済上の利権を拡大しようとしていた日本は,04年2月,ロシアに宣戦すると,ただちに日韓議定書を交換して韓国と内政および軍事上の協力関係を緊密にした。8月には第1次日韓協約を結んで,日本政府の推薦する財政・外交顧問を韓国政府に送り込み,条約その他重要な外交案件の処理については日本政府とあらかじめ協議させることにした。日露戦争が終結すると,ポーツマス条約によって日本の韓国に対する指導監督権が国際的に承認されたので,05年11月,日本は第2次日韓協約(韓国保護条約)を結び,韓国の外交事務をいっさい日本政府に移管し,ソウルに日本政府を代表する統監を置いて外交の監督にあたらせることとした。さらに07年7月,第3次日韓協約を結び,韓国の内政改善,法令の制定,高等官吏の任免などにつき,指導・監督の権限が統監に与えられ,司法・警察関係には多数の日本人官吏が採用されることとなった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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