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日露協約(にちろきょうやく)

日露戦争後の国際政局に対応して,日本とロシアが主として,満洲における権益を共同して擁護,拡大するために行った協定。1907年7月に第1次協約,10年7月に第2次協約,12年7月に第3次協約,16年7月に第4次協約が結ばれた。(1)第1次協約では両国が清国から獲得した権益の相互尊重,勢力範囲に関する協定が行われた。(2)第2次協約は,アメリカなどの列強資本の満洲進出の動きに対する防衛協定である。(3)第3次協約は,中華民国成立に際して,両国の勢力範囲拡張を協定した秘密条約である。(4)第4次協約は第一次世界大戦に際して,相互の軍事的支援と,中国における両国権益の擁護と拡張が目的であった。これらの協約は日本とロシアの中国に対する共同侵略政策の支柱であったが,ロシア革命によって破棄された。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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