ノモンハン事件(ノモンハンじけん)
Nomonhan Incident モンゴル,旧ソヴィエト・ロシアではハルハ河戦争と呼ぶ。1939年に,モンゴル人民共和国と満洲国国境のハルハ河流域で起こった日ソ間の代理戦争。24年にモンゴル人民共和国が誕生したが,安全保障面でも完全にソ連へ依存していた。一方,日本は32年に満洲国を樹立し,ここにモンゴルと満洲国の間で国境紛争問題が生じた。日本の関東軍は,強硬な対処方針を策定し,ソ連軍も反撃する姿勢をとり,このような状況のもとで39年5月に軍事衝突が発生,機動力に勝るソ連軍に関東軍は完敗した。しかし独ソ不可侵条約の締結によるヨーロッパ情勢の変化を受けて休戦協定が成立。翌年,ほぼソ連,モンゴル側の主張にそった国境が画定した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
この記事が気に入ったらいいね!しよう