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王権神授説(おうけんしんじゅせつ)

Divine Right of Kings 王の支配権は神から授けられたものであるため神聖不可侵であり,人民による反抗は許されないとする政治理論。王権を神に由来させる神権説は古くから存在し,通常その理論的根拠は新約聖書のなか(ロマ書13‐1,2)に求められるが,特に絶対主義時代のヨーロッパで主張されたものが有名。イングランドでは国王ジェームズ1世や政治思想家フィルマーが,フランスではルイ14世の皇太子の教育係ボシュエが,家父長制を国家にあてはめ,家庭で家長が絶対的支配者であるように,神から国家の長と定められた王は絶対的支配者であると主張した。社会契約説により挑戦を受け,これにもとづく市民革命が成功すると影響力を失った。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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