1. 用語
  2. 世界史 -れ-
  3. レーニン

レーニン

Vladimir Il'ich Lenin (本名 Ul'ianov) 1870~1924 ロシア革命とソ連社会主義の指導者。ヴォルガ川のほとりの町で生まれ,兄はナロードニキで処刑された。1893年上京,社会民主主義者のサークルに参加した。シベリア流刑期間も含め,90年代にはロシアにおける資本主義発展の必然性の論証に努力を払った。1900年に国外に出て,新聞『イスクラ』を創刊し,ロシア社会民主労働党によるイデオロギー的指導の重要性を強調した『何をなすべきか』を著した。第2回党大会でマルトフ派と対立し,ボリシェヴィキ派をなした。1905年革命のなかで,労農民主独裁論を提唱した。12年プラハ協議会でボリシェヴィキ党を確立した。第一次世界大戦中には,戦争を内乱に転化せよと主張して,『帝国主義論』を著し,ドイツの戦時統制経済のなかに社会主義の可能性を見出した。二月革命後帰国して,十月革命へ党を指導した。ソヴィエト政権の首班となり,憲法制定会議を解散させた。ドイツとのみ講和を結べただけで,内戦,対ソ干渉戦争に立ち向かうことになり,世界革命を進めるコミンテルンを創設した。内戦終了後21年には新経済政策(ネップ)への転換を進め,22年にはソ連の成立を推進した。協同組合を通じて農民を社会主義にすすめるという構想を残し,最後にスターリンを批判して死んだ。遺体は永久保存された。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう