ローマ法(ローマほう)
古代ローマ人が後世に残した最大の遺産の一つ。十二表法以来1000年にわたる発展をへたのち,6世紀にユスティニアヌス1世が編纂させた『ローマ法大全』は,その総決算ともいうべきもの。法学の全盛期は帝政期の2世紀前後で,ガイウス,ウルピアヌスその他の法学者が出た。のちローマ法は中世ヨーロッパに継受され,特に古代ローマ帝国の後継者をもって自任する神聖ローマ帝国はこれを全面的に受け入れた。近代に至ってもヨーロッパ各国の法はみなローマ法の影響を受け,その余波はドイツ,フランスなどの法を通じて明治時代の日本にまで及んだ。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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