ローマ進軍(ローマしんぐん)
Marcia su Roma 1922年10月28日,国民ファシスタ党が政権獲得のために行った軍事的な示威行動。国民ファシスタ党は22年前半に武力で行政権を掌握する戦術をとり,北・中部イタリアの地方都市を占拠していったが,国政を支配するために同年10月に首都ローマの占拠を図った。ムッソリーニがミラノに待機するなか,ビアンキ,バルボ,デ・ボーノ,デ・ヴェッキの4首脳に指揮された武装隊が,28日早朝にローマ近郊の3地点から進軍を開始。ファクタ内閣は進軍を阻止するために戒厳令を要請したが,国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ3世はこれを拒否して,29日ムッソリーニに組閣命令を下し,ファシスト主導の政府が成立した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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