ローイ(ラームモーハン)
Rammohun Roy 1772/74~1833 インドの宗教・社会改革者。インドにおける近代の黎明期に多面的な活動をし,「近代インドの父」と呼ばれる。ベンガルのザミンダールの家に生まれ,ペルシア語,サンスクリット語,英語などを学び,ヴェーダーンタ哲学のほか,イスラームやキリスト教の教理を研究した。当時のヒンドゥー教のあり方に対する批判を強め,後半生はカルカッタで改革運動に専念した。1815年にアートミーヤ・サバーを結成。28年には宗教・社会改革団体ブラフモ・サマージを創立した。偶像崇拝を批判し,唯一神ブラフマンを信じることを説くと同時に,サティー(寡婦殉死)に反対するなど社会改革運動を展開した。ジャーナリストとしても先駆者的な活動をした。30年に渡英。イギリス議会でインドの地租制度や司法制度について証言し,ブリストルで客死した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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