1. 用語
  2. 世界史 -る-
  3. ルーマニア

ルーマニア

ヨーロッパ南東部の共和国。首都はブカレスト。現在ルーマニア人が住民の多数を占め,ハンガリー人,ドイツ人,ロマなどの少数民族がいる。オスマン帝国の宗主権下に自治公国として政治的まとまりを維持してきたモルドヴァとワラキアは,19世紀ロシアの保護下で同じ近代的制度改革を導入され,1848年の革命の失敗以降両公国の統合要求は強まり,クリミア戦争後の59年両公国の暫定議会はともにクザを公に選出し統一を実現した。66年ホーエンツォレルン・ジークマリンゲン家のカロルを公に迎え憲法制定,ルーマニアを正式国名とする。78年独立して王国。第一次世界大戦後,ベッサラビア,トランシルヴァニア,ブコヴィナなどを獲得し「大ルーマニア」国家が実現した。第二次世界大戦では枢軸国に加盟したが,44年ソ連軍のルーマニア領への反攻とともにクーデタが起こった。47年王政を廃止し人民共和国成立。共産党政権は長期に及んだが,東欧革命とともに崩壊。89年12月国名をルーマニアに改名。現在EUやNATO(ナトー)への加盟をめざしている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう