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三宝(さんぼう)

triratna 仏教で仏,法,僧の三つを貴重な宝に譬(たと)えた。仏(ブッダ)とは悟りを開いた仏教の開祖釈尊(しゃくそん)をさしたが,のちの大乗仏教では人々を救済する阿弥陀(あみだ),薬師,大日如来(だいにちにょらい)など多くの仏たちも意味するようになる。法とは仏の説いた教え,仏教の真理である。そして僧とは仏に従ってその教えを伝える出家者の教団(サンガ〈僧伽(そうぎゃ)〉)が原義だったが,中国,日本では出家者個人,僧侶を意味するように変わった。仏教を信仰するには,これらの三宝にみずからの心を寄せる「帰依(きえ)三宝」が基本である。また仏が法を説き,その法を仏に代わって僧が弘めるという関係にあり,これらの三宝が一体となって仏教が始めて成り立つことから「一体三宝」という。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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