三頭政治(さんとうせいじ)
triumviri[ラテン],Triumvirate[英] ・〔第1次〕前60年,ローマ市で民衆に最大の人気があるカエサルと,政治家のなかで最大の有力者であるポンペイウス,そして当時の最大の富豪であるクラッススの3名が,団結して政権を独占するために密約を結んだ。各人が元老院の反対のため個々には達成できなかったものを団結して達成しようとした。前56年にルカの会談で更新。前53年クラッススの戦死により解消。・〔第2次〕前43年,カエサル系のオクタウィアヌス,アントニウス,レピドゥスの3名は「国家再建三人委員」となり,元老院,政務官に制約されない政権独占を行った。彼らは閥族派の残存勢力を破ったが,のちレピドゥスは脱落し,アントニウスはオクタウィアヌスと戦って敗れた。オクタウィアヌスによってローマ帝政が開かれた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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