サンガ

衆(しゅう),和合衆(わごうしゅう)とも意訳される。仏教で信仰の対象として敬われる三宝(さんぼう),すなわち,仏(ほとけ)と法(ほとけの教え)と僧(ほとけに従う弟子たちの集団)の一つ。インドで古く商工業者たちの組合団体を意味したサンガの語が仏教教団をさす名称となった。伝統的には,仏法を信じ,仏道を実践する,少なくとも4人以上で構成される,男子出家集団(比丘(びく)僧伽)や女性出家集団(比丘尼(びくに)僧伽)が厳密な意味での「サンガ(僧伽)」であり,男女在家(ざいけ)信者を含む教団全体「パリシャド(四衆)」と区別されてきたが,明治以後の日本では,在俗の男女信者を含んだ仏教集団全体も「僧伽」と呼ばれるようになっている。後世になって中国,日本で出家した個人男子を,元来は僧伽の略語である「僧」とか「僧侶」の呼称で呼ぶようになる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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