ザミンダール
インドの土地所有層を呼ぶ用語の一つ。ペルシア語で土地(ザミーン)を持つものという意味。東インド,南インドの一部,北インドに分布し,そのなかには多様な階層が含まれる。東インドと南インドでは大土地所有者を,北インドでは村を共同所有する上層農をさすことが多い。ベンガルのザミンダールはイスラーム支配以前から存在する地方支配者から,ムガル宮廷などによって任命された者まで,さまざまな系譜を引く者を含んでいた。その規模も複数の県にまたがる巨大なものから,村の一部を所有するにすぎないものまで多様だった。大ザミンダールは領主的性格を持ち,兵力を維持し,裁判権を行使し,課税も行った。1793年に導入されたザミンダーリー制で領主的性格を奪われ,地主化した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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