サティヤーグラハ
ガンディーの提唱した非暴力・不服従運動をさす。1893年から南アフリカに滞在したガンディーは,インド人差別への反対運動を指導するなかで,非暴力的な手段で不当な法や支配に抵抗することを主張した。この運動形態は当初は「受動的抵抗」と呼ばれたが,ガンディーはまもなく「真理の堅持」を意味する「サティヤーグラハ」という言葉を採用し,これを広めた。ガンディーが1915年にインドに帰国したのちには,インド人がイギリス支配への抵抗を示す手段として,あるいは,農民,労働者,下位カーストなどがみずからの経済的・社会的条件の改善を訴える手段として,サティヤーグラハを組織するようになった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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