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再洗礼派(さいせんれいは)

1524年頃スイスから起こり,約10年間にわたって,ドイツ各地に広がったプロテスタント的・大衆的な教派。ルター主義から出発しつつも,聖霊による神秘的な召命体験に信仰の基準を求める点で聖書中心主義から離れ,また事実上「聖化」された者のみよりなる共同体としての教会の理念において,ルターの信仰義認論と対立する。その帰結たる「再洗礼」の要求は領邦権力との提携によるルター派教会の制度的・教義的な確立への批判となったため,ドイツ農民戦争におけるミュンツァーの運動をはじめ,この傾向に属する改革運動は至るところで官憲の弾圧を受けた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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