再建〔アメリカ〕(さいけん)
Reconstruction 南北戦争の終結時(1865年)から,連邦軍の南部撤退(77年)までの時期をさす。南部反乱諸州を連邦に復帰させるに際して,リンカン大統領とその後継者ジョンソン大統領は南部の旧支配層に寛容で,南部社会の根本的な変革を望んではいなかった。しかし大統領に代わって再建の主導権を握るに至った連邦議会の共和党急進派は,黒人に市民権を認める憲法修正第14条と,黒人に選挙権を与える憲法修正第15条を受容する南部諸州のみを連邦に復帰させる政策を実施した。こうして再建期の南部は黒人,カーペットバガー(北部人)およびスキャラワグ(北部に協力的な南部人)を主体とする共和党の支配下に置かれるに至ったが,連邦軍の南部撤退とともに民主党が再び政権の座に返り咲くことになる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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