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先史時代(せんしじだい)

prehistoric age 文献や文字による歴史記録の存在しない時代。考古学はそのような時代の歴史の解明を中心課題としている。1865年,イギリスのジョン・ラボックが旧石器時代の独立を確証してから以後,本格的な研究が進展していった。研究の対象としては石器,土器の型式・編年,動植物,地理など多くの要素を含む研究である。先史時代と歴史時代の考古学が区別される際には,文献史料の有無が問題になるばかりではなく,それを遺物の実年代や作者,使用者などの決定に利用する方法が問題になる。先史時代も地域によってずいぶん異なるものであるが,記録,文献に頼れない以上,過去の人間生活を反映したいっさいの物件,例えば木工具,農具,調理器,食器,服飾,家具,調度,武器,祭器,楽器,運搬・交通手段などの遺物の研究が重要な役割を占める。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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