青年トルコ人革命(せいねんトルコじんかくめい)
オスマン朝スルタンの専制を打倒した革命。オスマン帝国末期アブデュルハミト2世の専制政治が続くなかで,列強の圧力はますます強まり帝国は危機的状況に陥っていた。そのときタンジマートの世俗教育によって西欧思想の洗礼を受けた新しいエリート層(青年トルコ人)を中心に,専制を打倒し立憲制を復活しようとする運動が起こった。彼らは1889年「統一と進歩協会」を結成し,厳しい弾圧を逃れてパリなど海外で活動を続け,軍内部にも支持を拡大していった。1908年サロニカでエンヴェルら青年将校が反乱を起こし,スルタンに憲法の復活を認めさせ,第2次立憲制が実現した。09年,反革命の動きが失敗に終わると,アブデュルハミト2世は退位し,やがて青年トルコ人が政権の中枢をになうようになる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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