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進歩史観(しんぽしかん)

progressive view of history 歴史に特定の目標を設定し,それに至る人間の進歩・発展の過程として歴史をとらえる歴史観。歴史を神の計画の実現過程とみたユダヤ教的・キリスト教的な歴史観を土壌にしている。近代ヨーロッパにおいては,啓蒙思想の風土のもとで目標を世俗的なものに転化することを通じて,過去,現在,未来を貫く人間の無限の進歩の可能性を基本にして歴史を把握した。生産諸力の発展に人間の解放をみようとする唯物史観もその一つの表現であるが,近年,ヨーロッパ近代に基準を置く進歩に対する疑念が強くなり,実証面からも進歩史観を批判する修正主義が現れてきた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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