秦兵馬俑坑(しんへいばようこう)
実物大の兵士と馬をかたどった陶製の俑を収めた地下の坑で,秦の始皇帝の陵園の一施設として造営された。中国では「ひとがた(人形)」のことを俑という。1974年以来三つの坑が発見されて発掘が続けられ,8000体もの兵馬俑が埋まっているといわれる。『史記』には始皇帝陵の地下宮殿の様子が記述されているが,兵馬俑坑のことにはふれられていない。死後の始皇帝の霊魂を守るための地下軍団であるとともに,首都咸陽(かんよう)を守る秦の軍隊を模したものであろう。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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