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蜀(しょく)

Shu ・〔三国〕221~263 蜀漢ともいう。中国の三国時代の王朝。漢朝の遠縁という劉備(りゅうび)が蜀(四川)に建てた国。後漢末に劉備は群雄の間を放浪した末,荊州(けいしゅう)の劉表の客となったが,表の死後曹操(そうそう)が荊州を攻めたとき赤壁の戦いでこれを破り,みずから荊州を領有した。四川は後漢末赴任した劉焉(りゅうえん)の子劉璋(りゅうしょう)の領土であったが,劉備はその招きで入蜀し,璋に代わって益州牧(えきしゅうぼく)となり,魏が建国すると,漢の正統を継ぐと称して帝位についた。その死後子の後主劉禅(りゅうぜん)は無能であったが,丞相(じょうしょう)諸葛亮(しょかつりょう)が国政をとり,雲南を開拓し魏と戦った。亮の死後魏に滅ぼされた。・〔五代十国〕前蜀907~925,後蜀934~965 五代十国の王朝。四川に拠った地方政権。891年に王建が独立。907年帝位についてから925年に後唐の荘宗(そうそう)に滅ぼされるまでを前蜀,934年荘宗の部下孟知祥(もうちしょう)が帝位についてから965年に宋に滅ぼされるまでを後蜀という。五代の産業,文化の一中心であった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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