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住民交換(じゅうみんこうかん)

population change 隣接する2国が協定により,相互に抱える少数民族を強制的に入れ替える政策。1912~13年のバルカン戦争後,バルカン諸国はどの国も少数民族を抱えた。この問題の解決策として実施されたのが住民交換。13年,オスマン帝国とブルガリア間に最初の住民交換の協定が結ばれたが,その典型はギリシア‐トルコ戦争後,23年のローザンヌ条約にもとづく住民交換である。この時期,国際連盟はポーランドやチェコスロヴァキアとは少数民族条約を結び,少数民族が居住する国家のなかでその権利を保護しようとした。住民交換は国際的に承認されたもう一つの少数民族政策であり,ローザンヌ条約の場合は宗教にもとづく住民の移動が強制された。住民の意思を無視し,国家や政治を優先させた住民交換は民族浄化と類似の政策といえる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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