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シャンカラ

700頃~750頃 中世インドの哲学者。ヴェーダーンタ学派に属する。南インドのケーララ州のバラモンの家に生まれ,幼く出家し,インド各地を遍歴し,32歳または38歳で没したといわれる。主著はこの学派の根本経典への注釈。主要な古ウパニシャッドや『バガヴァッド・ギーター』への注釈や独立した著作も残す。人間存在の根本原理アートマンは宇宙の根本原理ブラフマンと同一で唯一の実在であるという,ウパニシャッドが説く一元論を再び宣揚した。幻影のように実在しない現象世界を実在と考えるのは,人間の無知に由来する。その無知を滅ぼすことにより輪廻(りんね)からの解脱(げだつ)を得ると知識主義を説き,バクティ運動とは一線を画する。彼の創設した僧院はインド各地に存在し,大きな影響を与えた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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