史的唯物論(してきゆいぶつろん)
historical materialism マルクス主義の歴史理論。唯物史観ともいう。唯物論にもとづき,社会の生産力と生産関係の矛盾が社会発展の原動力であるとする考え。広く経済現象が歴史発展の原動力であるという経済史観と混同されやすい。マルクス,エンゲルスが創唱した。歴史上の社会は,生産様式の発展によって規定され,生産力の発展によって生産関係もまた変革され,この変革がやがて政治,経済,法律などの秩序をも変え,さらに文化の変化をも導くという。歴史学には広くこの理論の影響が認められる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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