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実存主義(じつぞんしゅぎ)

existentialism 人間の実存を思考の中心に置く哲学思想。キルケゴールが源流。「実存」のとらえ方により実存主義も一様ではなく,ヤスパースの実存開明の哲学やサルトル,カミュの無神論的ヒューマニズム,マルセルのキリスト教的実存主義が含まれる。近代的個人主義をふまえ,資本主義社会の矛盾や増大する社会集団の圧力に対して単独者としての個人性を確保し,科学的合理主義や実証主義に対しては合理性のみでは汲みつくせない人間の内面性の自由を擁護しようとする。それゆえ危機意識の高まった第一次,第二次世界大戦後に必然的に盛んになった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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