自然主義(しぜんしゅぎ)
naturalism 1870年前後からフランスを中心に各国に広まった文芸思想。文学も科学とその実証主義の方法と成果を取り入れ,自然と物質の条件のもとにある現実を客観的に描かなければならないとした。フランスの作家ゾラがその最も熱心な提唱者で,彼は遺伝と環境の支配下にある一家族に題材をとる小説を書き,『実験小説論』(1880年)でみずからの自然主義文学理論を明らかにした。科学への素朴な信仰を共有した時代の産物。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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