中国最初の通史。前漢の司馬遷(しばせん)の著作。130巻。黄帝(こうてい)以来武帝までを,12本紀(歴朝),10表(年表),8書(諸制度),30世家(諸侯),70列伝(重要人物)に分けて叙述。この紀伝体は正史の標準となる。武帝期の高揚した統一意識の所産であり,記述は慎重,文は千古の名文で,人物批評に著者の心境を綴っている。もと『太史公書』といい,魏晋以後『史記』と呼ばれる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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