租界(そかい)
concession/settlement アヘン戦争以後,開港場に設置された外国の租借地区。1845年,イギリスが上海に設けたのが最初で,その後これにならって他の開港場にも設置された。特に日清戦争後は列強の利権獲得競争によって租界は激増し,第一次世界大戦までにイギリス,フランス,ドイツ,日本など8カ国によって設定された租界は,共同租界2,専管租界25に達した。租界は中国領土ではあるが,行政・司法権はその設定国に属し,列強の中国に対する政治,経済,軍事活動の基地として大きな役割を果たした。第一次世界大戦後に租界は中国の利権回収運動の対象となり,9租界が返還され,他の租界も第二次世界大戦後すべて返還された。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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