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スロヴェニア

Slovenija 1991年に旧ユーゴスラヴィアから独立した共和国。首都はリュブリャナ。6世紀後半に南スラヴのスロヴェニア人が定住した。7世紀には現在のチェコを中心とするサモのスラヴ人国家の統治を受けた。サモの死後,ケルンテンに建国されたカランタニア公国の一部を形成。中世にみずからの国家を建国できなかったスロヴェニア人にとって,カランタニア公国は近代のスロヴェニア人のよりどころとされる。8世紀中頃にはフランク王国の支配を受けて,カール大帝の時代にカトリックを受容。10世紀中頃,スロヴェニア人居住地域は神聖ローマ帝国の支配を受け,さらにハプスブルク帝国の統治が1918年まで続き,ドイツ化が進行。1848年の革命時には,クライン,ケルンテン,シュタイエルマルクの3州にまたがるスロヴェニア人地域の統一と自治が初めて掲げられた。スロヴェニア人地域の大部分は1918年の南スラヴ統一国家ユーゴスラヴィア王国に統合されたが,イストリアとゴリツィアはイタリア領とされた。第二次世界大戦後,社会主義ユーゴスラヴィア連邦のもとで,両地域を含むスロヴェニアは経済的に最先進の共和国となる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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