スカンデルベグ
Skanderbeg (本名 Gjergi Kastoriot) 1404~68 アルバニアの民族英雄。アルバニア北部の豪族の家に生まれる。オスマン軍のバルカン進出に伴い,父がスルタンの宗主権を受け入れたためオスマン朝の宮廷で教育を受け,ムスリムに改宗して宮廷に仕えた。アレクサンドロス大王にちなんで,スカンデルベグの名を与えられた。しかし,シパーヒー(軍事封土の保有者)として故郷に戻ると,キリスト教に再改宗。1443年,オスマン朝がハンガリーとの抗争に追われている間隙をつき,アルバニア中部の町クルヤを拠点とし,独立を求めて反乱を起こした。オスマン軍に対して果敢な抵抗を試み,反乱は20年にもわたって続いた。68年にマラリヤで病死すると,アルバニアはオスマン帝国の支配下に置かれた。スカンデルベグの活動は叙事詩の形で民衆の間に語り伝えられた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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