ダライラマ14世(ダライラマじゅうよんせい)
bsTan 'dzin rgya mtsho 1935~ チベット仏教とチベット難民社会の最高指導者。1935年に青海地方で生まれ,39年にダライラマ13世の化身(けしん)としてラサへ迎えられた。東チベットが中国軍の占領下に入りつつある50年に親政を開始し,51年にはチベットの中国領内への併合を認める17条協定への調印を余儀なくされた。59年3月,中国軍と群衆が衝突するなかインドに亡命し,翌60年にはインドのダラムサラに亡命政庁を設立した。亡命後は,チベット難民の救済にあたりつつ,諸外国を歴訪してチベット仏教の布教を行う。中国の軍事支配に対して非暴力の姿勢を貫いたことが評価され,89年にノーベル平和賞を受賞した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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