大ドイツ主義(だいドイツしゅぎ)
19世紀のドイツ統一運動における一潮流で,オーストリアのドイツ人居住地域とボヘミアを含め,ほぼ旧神聖ローマ帝国の全領域を統合する大ドイツを建設しようとするもの。1848年の革命(三月革命)においては小ドイツ主義と対立,その後66年のプロイセン‐オーストリア戦争でオーストリアがドイツから排除されたことで大ドイツ主義は実現の可能性を失ったが,オーストリアとドイツの合邦願望はその後も消えず,それがのちにナチスの「大ドイツ主義」プロパガンダに利用された。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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