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大学(だいがく)

universitas[ラテン] 中世に起源を持つ高等教育機関。ヨーロッパの大学は,伝統的な自由七科を教授した8~9世紀以来の修道院,司教座聖堂の付属学校を基礎に,イスラームの影響を受けつつ形成された。当初はボローニャ大学のように,個々の学部を持つにすぎなかったが,13世紀初頭に自治,裁判,免税の諸特権を獲得し,人文,法律,医学,神学の各学部を有したパリ大学(1200年創設)が,14世紀以降叢生する諸大学の範となった。大学は教師と学生のナツィオン(地域別グループ)からなり,その代表が学長を選んだが,のちには学位授与権を持つギルド組織の専門別学部制になり,またイギリスのような学寮の集合からなるものもあった。しかし「大学の自由」の理念に支えられ,あらゆる学問分野を包括する研究教育体系としての総合大学の出現は18世紀以降に属する。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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