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大運河(だいうんが)

旧中国の南方経済地帯と,北方政治軍事的消費地帯とを連絡する水路。官民の交通の大動脈であったが,清末に近代的汽船の進出により海路輸送が発達して著しく重要性を減じた。すでに秦漢,南北朝時代頃に黄河,泗水(しすい),淮水(わいすい),長江を結ぶ運河や江南デルタの運河は個別に開かれてきたが,南北を統一した隋の煬帝(ようだい)により初めて永済渠(えいせいきょ)(黄河‐天津),通済渠(つうせいきょ)(黄河‐淮水),山陽涜(とく)(淮水‐長江),江南河(鎮江‐杭州)が連絡開通し,宋をへて元に至り,済州河(せいしゅうが)(淮安‐大清河),会通河(大清河‐永済渠)が開通し,南方杭州より北方天津に至る今日のいわゆる大運河が完成した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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