太陰暦(たいいんれき)
月の満ち欠け,つまり公転周期(29.531日)にもとづく暦で,1年は354.372日。20世紀初め頃までキリスト教世界以外の地域で広く用いられたが,季節の変化とはずれがあり,近代化のなかで生活に不便になったから,日本,中国,エジプトなどでは,19世紀後半から20世紀前半にかけて順次太陽暦に切り替えられた。ただイスラーム世界では,祭礼は太陰暦(イスラーム暦)に従って行われるために,太陽暦と太陰暦を併用している国が多い。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
この記事が気に入ったらいいね!しよう