トリエント教会会議(トリエントきょうかいかいぎ)
Trient 1545年から18年間,南ティロルのトリエントで開かれた教会会議。当初の目的は新旧両教会の調停にあったが,プロテスタント側が出席を拒んだため,実際は一方的に反宗教改革的立場よりする,カトリックの教義の確定の場となった。原罪と義認に関しては自由意志と功績の有効性が明示され,サクラメントについては旧来の慣行を再確認した。とりわけ聖書と並んで伝承が教義の基礎たるべきこと,聖書解釈権は教会当局のみに存することが決議されたことは,将来起こりうる教会内的批判を予防したものとして重要。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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