ヤルタ会談(ヤルタかいだん)
第二次世界大戦末期の1945年2月4~11日,ソ連領クリミア半島ヤルタにおいて,戦後体制の枠組み,枢軸国に対する戦後処理政策をめぐって開かれた米英ソの会談。ローズヴェルト,チャーチル,スターリンの3首脳が,ドイツの非軍事化,戦争犯罪人の処罰,米英ソ仏4カ国による分割占領管理,国際連合設立のための連合国会議招集,ポーランドや中欧,バルカン諸国の将来などについて話し合った。ドイツ降伏後2~3カ月以内にソ連が対日戦争に参加すること,その条件として南樺太(からふと)返還,千島列島引渡しなどを決めた秘密協定が結ばれた。また,39年に独ソ不可侵条約の付属協定にもとづいて併合した東部ポーランドをソ連はポーランドに返還せず保持したため,ポーランドには西部でドイツ領が代わりに補償される形での国境線の新たな線引きがなされることになった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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